JACリクルートメントグループの発表によると、第1四半期に全体的に増加した求人が、第2四半期になり一服した国々と好調な国々と、二分した結果になったようです。
マレーシア
前期比で増加した第1四半期の反動で第2四半期の求人は減少したものの、
高度人材やマネジメント人材のニーズは引き続き底堅い動きが続く
【求人数】
対前年四半期比 88%
対前四半期比 88%
シンガポール
シンガポールにおける実質経済成長率が増加
雇用は現地のローカル人材を優先する傾向に
【求人数】
対前年四半期比 99%
対前四半期比 91%
タイ
第2四半期は景況感が改善。
採用動向は横ばいだが堅調な状況 引き続き売り手市場が続く
【求人数】
対前年四半期比 85%
対前四半期比 93%
インドネシア
レバラン(断食明け祭)などの影響で全体的に求人は減少したものの、
インフラ、建設業では採用に積極的
【求人数】
対前年四半期比 88%
対前四半期比 93%
ベトナム
好調な経済成長にともない、労働市場も活況な状況に
【求人数】
対前年四半期比 308%
対前四半期比 78%
中国(上海・広州)
第1四半期に引き続き企業の採用意欲が高く、
前年同期比、前期比共に増加
【求人数】
対前年四半期比 131%
対前四半期比 116%
香港
第2四半期は活況だった春節(旧正月)以降の活況な状態から落ち着きを見せる
【求人数】
対前年四半期比 99%
対前四半期比 117%
韓国
半導体関連企業が好調 日本企業が日本で勤務できる
韓国人技術者を採用する動きも
【求人数】
対前年四半期比 121%
対前四半期比 90%
インド
高額紙幣廃止やGST(物品・サービス税)導入の影響が薄れ始める
【求人数】
対前年四半期比 140%
対前四半期比 83%
日本
足元の景気は堅調、高度な専門人材は獲得競争が一層熾烈に
【求人数】(日本企業の海外事業関連求人)
対前年四半期比 112%
対前四半期比 119%
まとめ
JAC によると、厚労省が発表した5月の有効求人倍率は1.60倍と、依然として1990年以降の最高水準で高止まりしている中、株式市場は米中の貿易摩擦や新興国リスクを嫌気し弱含みですが、2018年3月期は最高益を更新した企業が相次ぐなど足元の景気は堅調。特に、FA(ファクトリーオートメーション、工場の生産工程の自動化を図るシステム)機器やロボットを中心とした機械、ASEANでの市場が回復基調にある自動車関連で好調な企業が目立つ。一方、米中問題に加え、アップル社によるスマートフォンの減産や、中国における建機需要の減退などから、2019年3月期の業績見通しには保守的な企業も目立つようです。
0コメント